グルーブボックスって何なのさ?

ひょんなことからRoland MC-707より「グルーブボックス」という存在を今更ながら知りDTM熱が再燃しそうだ。そんなグルーブボックスとは何か?YAMAHA QY300のようなシーケンサーと何が違うのか?調べてみました。そしてグルーブボックス選びも展開してみました。
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By 籾染 丞
No. 4

ここ1~2年気になる音楽機材がある。

Roland MC-707 だ。

引用

そもそもは、Roland AIRA Compact シリーズに興味を持ったことからだった。色々情報収集を YouTube でしてた時に「SHINGA」という方の動画が大変参考になった。そこから派生して彼のチャンネルの動画を観だしたら「Roland MC-707」という機材の存在を知ることになる。まさにグルーブボックス・ファースト・コンタクト。

グルーブボックス!そういうのもあるのか

どの動画だったか今となっては思い出せないが彼の動画を見たとき

たすく : まるでQY300じゃないか!

なんと、Roland MC-707 は パソコンを使わず(立ち上げず)スタンドアローンで楽曲を制作することができるとのこと!
これは QY300 と違い、シーケンサーではなく「グルーブボックス」という。
まさに、YAMAHA QY300 以来のトキメキ!そして約30年ぶりの熱病に侵された。

で、いつものように脊髄反射で即ポチったのか?
否!そういうわけにもいかない。値段も値段だ、数万ではなく10万オーバーだ、資産となる大台に乗っている、おいそれと気軽に買える値段ではない。 他にも欲しいもの(大きいものならiPad Proやら、折りたたみ自転車やら、プロジェクターやら、こまごまとシンセやら、ブラックフライデーでソフトシンセやらなにやら)などで後回しになり、気づけばどこもMC-707はどこも在庫切れとなる。

そしていつしか熱は沈静化。気づけばどこもMC-707はどこも在庫切れとなる。 そして月日は流れる。

しばらくして、「YAMAHAにもグルーブボックスってないのかな?」って調べたら

あった。

YAMAHA SEQTRACK

引用

これに関しては、Yasushi.K 氏の動画が一番機能が分かりやすく良さが分かる。ライブ配信の録画なので尺は1本2時間くらいあるが3~4本連続視聴して休みを溶かした位また「グルーブボックス熱」に火が付いた。

こいつはMC-707と違い価格も手が出しやすく(MC-707の半額)だったので即ポチることにした。

これが発売されたのは今年の1月26日。これの存在を知ったのは6月末。ヨドバシのポイント還元を考えてお得だったので(価格.com最安値でポイント還元0%のものを買おうと考えているので10%還元でもまんま割引として消化できる算段がある)

しかしいつまでたっても入荷されない。
すれ違いが多くなかなか射止めることができない、嗚呼グルーブボックス!
グルーブボックスに恋い焦がれる・・。

サマ・ウーマン : って、グルボって結局、何なん?

たすく : 前置きが長くなりましたが、グルーブボックスについて色々調べてみました。

グルーヴボックスとは?

  • 1つ以上の音源モジュールとシーケンサーが一体となった音楽制作機器。
  • テクノなどダンスミュージックの楽曲を制作(トラックメイク)一台で完結できるワークステーション。

サマ・ウーマン : 音源モジュールって?

よーはシンセから鍵盤部分を取り除いたもの。別名「トーンジェネレーター」ともいう。

Mr.ポッポ : それだと、最近のシンセは大概シーケンサー内臓なんですけど?

サマ・ウーマン : つまり最近のシンセは皆グルーヴボックス?

たすく : 広義的にはそうなんだろうけど、一般的にはいかにも鍵盤って感じな鍵盤が付いていないものだけを指すんじゃないんかな?

音源があって、シーケンサーに複数のトラックあって、そこにリズム、ベース、上モノをミックスして1パートではなく楽曲全体流すことができる。 パソコン立ち上げなくてもDAWみたいなことができるってこと。

つまり、

  • これ一台で
  • パソコンを立ち上げることなく
  • スタンドアローンで楽曲を制作(トラックメイク)できる

というこ。

サマ・ウーマン : じゃあさ、シーケンサーとどう違うのさ?

Mr.ポッポ : ダンスミュージック色が強いシーケンサーってことか?

シーケンサーとの違いは何?

ここで断っておきますが、私にとってシーケンサー・ファースト・コンタクトはYAMAHA QY8です。
その後はYAMAHA QY300に移行し、2010年代にDAWに移行するまで楽曲制作はQY300で行ってきました。そう私のDTMの原点はQY300なのです。

たすく : QYシリーズから入った私にとっては
「シーケンサ=QY300」って認識が根強い。
(QY300を手に入れたときの喜びがものすごく強かったのでなおさらです)

そんな私にとってシーケンサーとは

  • これ一台で
  • パソコンを立ち上げることなく
  • スタンドアローンで楽曲を制作(トラックメイク)できる

なのです。

正確にシーケンサーとは?

sequence は順序という意味。これに接尾語「er」をつけてsequencer。

  • 機器などの動作順序を制御する装置
  • 自動演奏を行うことを目的とした演奏データを順序通りに鳴らす装置や機能のこと

あくまで「自動演奏」なので
「これ一台でパソコンを立ち上げることなくスタンドアローンで楽曲を制作(トラックメイク)できる」という文脈は一切含まれていないんですね。

今の時代のDTMer、もしくはYMOの時代のシンセ使いはこの認識が当たり前かもしれませんが、私も認識を改めなければなりませんね。
冷静に言葉の意味を考えれば「そりゃそーだ」なんですが。

ちなみにアナログとデジタルの違い
  • アナログ・シーケンサーは、音高(ピッチ)を表現する「CV(Control Voltage)信号」や鍵盤を押したことを表す「GATE信号」で物理的な電圧制御で自動演奏を行う。
  • デジタル・シーケンサー(主にMIDIシーケンサー)はMIDI規格のデジタル信号で自動演奏を行う。(データファイルとして扱える)

YAMAHA QY300 とどう違うのか?

グルーヴボックスとは「1つ以上の音源モジュールとシーケンサーが一体となった音楽制作機器」のこと。

  • 1つ以上の音源モジュール → AWM音源
  • シーケンサー → 「MUSIC SEQUENCER」と謳っているわけでシーケンサー搭載

つまり、AWM音源とシーケンサーが一体となった音楽制作機器。

サマ・ウーマン : YAMAHA QY300 も今の時代だとれっきとしたグルーヴボックスってことなのか?

大きくは打ち込みの思想が違う

私が思うには、ノートを入力するうえでの思想が違う。
QY300は「スコア」を制作するという目的に沿って制作するが、
いわゆるグルーブボックスは「ループ」を組み上げて制作する。
つまり、グルーブボックスは「ループベース」で考えている。

機能面での最近のグルーブボックスとQY300との違い

  • AWM音源でプリセット音のみ
    • つまりイチから音作りはできない
  • QY300はサンプリング機能は無い。
    • そもそもハード的に録音機能が無い
      • そもそも取り扱うデータはMIDIであってWAVなど波形データーではない
  • シーケンサーにステップという概念が無い
    • DAWと同じスコア(楽譜を入力する)
      • 近い指標で「音符分解能」があり4分音符を1/96の短さまで、つまり384分音符
      • 1小節に384音、384ステップができるということ
        • だが、ループという概念は持たずあくまで打ち込んだ楽譜を始めから終わりまで演奏するというDAWと同じ挙動
        • とはいえフレーズトラックがありそこではループという概念はある。
  • エフェクトはリバーブのみ
  • あくまで「MIDIデータのエディット」のみでアウトプットはMIDIファイル
    • 記憶メディアはフロッピー(2HDではなく2DD!)

グルーブボックスとは「ミュージック・シーケンサー2.0」だ

というわけで私的には

YAMAHA QY300 を「シーケンサー1.0」とするならば

今の時代のグルーブボックスを「シーケンサー2.0」と捉えることにします。

グルーブボックスの選択肢

PCを使わず、スタンドアローンで動くことを前提とするので

  • Native Instruments Maschine
  • Ableton Push

は除外します。

Roland MC-707 と MC-101

Roland MC-707 Roland MC-101
n/a n/a
実勢価格 126,500円 64,800円
音源 PCM音源
バーチャル・アナログ音源
最大同時発音数 ZEN-Core:128音
ルーパー:8 ルーパー:4
トラック数 8トラック 4トラック
クリップ数 16クリップ/トラック
最大ステップ数 128ステップ
外部記憶装置 SDカード
電源 ACアダプター(2A) 単三電池 × 4
USBバスパワー(0.5A)

共通の特徴

  • PCM音源の充実っぷりはYAMAHAと双璧
  • エフェクトの充実っぷりもYAMAHAと双璧
  • バーチャルアナログ音源は4オシレータっぽい(説明書を見る限り)
  • バーチャルアナログ音源は4オペのFM音源っぽいことができそう(説明書を見る限り)
  • 全てのトラックとも音源に制限が無い(トラック数あってもここはドラム専用とか)
  • 16分音符/ステップの時、最大128小節分打ち込める(1クリップが8小節×最大16クリップで)

MC-707

  • 4chアナログミキサーにもなるようだ

MC-101

  • 707と比べ価格が半分だ
  • 音源性能やシーケンサー性能、エフェクトが707と同じ
  • トラック数が707の半分の4トラックのみ
  • 物理ボタン/ツマミの数、入出力数とフィジカルの差も大きい
  • 乾電池駆動/バスパワー対応とモバイル仕様だが内蔵スピーカーは無い
  • なんか中途半端(MC-707と比べて)
  • YAMAHA QY300的な使い方を考えるならMC-707

YAMAHA SEQTRAK

SEQTRAK
実勢価格55,000円
音源PCM音源(AWM2) FM音源(4オペレーター)
最大同時発音数AWM2:128音 FM音源:8音
プロジェクト数8プロジェクト
トラック数11トラック
最大ステップ数128ステップ
内蔵メモリー容量プリセット:800MB ユーザー:500MB
外部記憶装置無し
電源

今の時代のQYであろうか?

  • PCM音源の充実っぷりはRolandと双璧
  • エフェクトの充実っぷりもRolandと双璧
  • FM音源はreface DXっぽいそうだ(iPadと連携できるので操作性はSEQTRAKの完勝)
  • FM音源でバーチャルアナログ的音作りができる(Yasushi.K 氏の動画を観る限り)
  • 11トラックと謳っているが8トラックはドラム専用
  • 内蔵マイクがありサンプリングもできる
  • スピーカー内蔵、充電式バッテリー搭載とモバイル性能はMC-101に完勝
  • iPadと連携すると色々できる(ここにきてiPad Proが生きそうだ!)
  • しかし脱PCで楽曲制作を目標とするなら本末転倒
  • VJ的なことができるのが面白そうだ
  • プラスチッキーでチャッチーっぽい(しかしこれはこれでこのちゃっちさが良いという意見もある)
  • コストパフォーマンス最強っぽい
  • 欲しいのに全くヨドバシ入荷せず買えないorz
  • MC-707とどっちか?ではなく両方所持してみるのも良さそうだ

KORG electribe

KORG electribe
実勢価格49,800円
音源アナログ・モデリング音源 PCM音源
最大同時発音数24音
パート数16パート
パターン数250パターン
パターンセット最大64パターン
ステップ数16ステップ×4
外部記憶装置SDカード
  • QY300的な楽しみを求めると全く叶わないと思われる
  • 見た目プラスチッキーだが実は亜鉛ダイキャスト製だとか
  • Ableton Liveプロジェクトを吐き出せる

Novation Circuit Tracks

  • 価格は57,200円
  • トラック数は計8トラック(シンセトラック×2、MIDIトラック×2、ドラムトラック×4)
  • 32ステップ/パターン、最大256ステップ/トラック
  • 音作りはPCでやれってことなのでスタンドアローンってわけにはいかないのでこの時点で選外か
  • バッテリー内臓だがスピーカー内蔵してはいない
  • フィジコンにもなる?←それならランチパッド買えばいいじゃないか?

Ableton Move

まだ新しく情報は無いが

  • 価格は69,800円と費用対効果コスパはよろしくなさそう
    • もし円高時代だったらいくらだったんだろうか?
      • USD449- なので4.5万円だったね(TT)
        • 円安Sucks!
  • 4トラック、価格の割にトラック数が少ない
  • 最大16小節のステップシーケンサー(ステップ数ではなく小節数と謳ってるところは良い)
  • 見た目はカッコイイ(実物触ったことないがPush2のような加水分解する材質だったら嫌だなぁ)
  • Pushを期待したくなるAbletonだが別物のようだ
  • もうちょい我慢してスタンドアローンでも動くPush3を買った方がよさそう

Elektron Octatrack

  • 価格は約30万円とお高ーい。(高嶺の花)
    • 浪漫機材
    • これ買う余裕があったら私は迷わず価格322,800円の「Blackmagic Design DaVinci Resolve Mini Panel」を買うと思います。(全くグルボとは関係なくてすいません)
      • もしシレっと買ってたら何かしら一山当てたんでしょうか(笑)
    • お高くても価格に見合った仕様ってのが読んでてわかる(つまりコスパは良いっぽい)
  • 16トラックのシーケンサー
  • 8 ステレオオーディオトラック
  • 最大64ステップ/パターン
  • クロスフェーダー付いてる
  • 8トラックのデジタルミキサーにもなるらしい
  • とにかく過ごそうってのは分かる
    • Google検索すると「octatrack すごい」とサジェスチョンされる(笑)
    • もはや「ハード版DAW」と言っても過言は無いとのこと
    • 掘り下げたら欲しくなってしまうので怖いですね
    • とはいえ、「一生モノ」の機材にもなりうるそうだ(浪漫)

シーケンサー熱2.0

さて、実は既に YAMAHA SEQTRAK を注文しているんだが・・・、
一向に入荷される気配が無い。
既にSEQTRACKの金額はいつ引き落とされてもいいように避けてある。

そこに最近臨時収入があり MC-707 踏み切れる資金的余裕ができた。
そしてここ1年程ずっと入荷待ちだった

最安値サウンドハウスも

ここ1か月

在庫有だ!





サマ・ウーマン : やるんだな!?
今・・・!
ここで!

たすく : あぁ!!
勝負は今!!
ここで決める!!

というわけで自分の誕生日プレゼントも兼ねて遂に本日踏み切ることにした。

次回はRoland MC-707の開封の儀でもキメ用かと思います。 それでは!